これは一体なんでしょう??
程よくこなれた固まり。
辺りにほのかに漂うかぐわしい匂い・・
色は健康のバロメーターでもある「黄土色」。
これを紹介するのにこれほど大きな写真は必要なのか?
そんな疑問も沸くこの物体は馬の糞です。
この馬糞が落ちていた場所は、土岐市妻木町八幡神社の境内です。
土岐市妻木町八幡神社では、毎年10月の第二日曜日に「流鏑馬」があります。
馬糞は、境内を馬が走り去る時に落とした落し物だったのです。
八幡神社の流鏑馬は、毎年10月の第二日曜日に開催されます。
神事は、前日の22:00に行なわれる宵祭神事・お神楽奉納に始まり、
11:00 本祭(馬場見せ)※流鏑馬の最後の練習
13:00 花馬 お神楽奉納(本殿)
13:30 火縄銃の実演(妻木小学校校庭)
13:50 手作りよろい武者行列(妻木小学校〜八幡神社)
14::00 みこし行列
14:30 流鏑馬(八幡神社境内)
問い合わせ:八幡神社社務所
もしくは
妻木城址の会
土岐市妻木八幡神社の流鏑馬は、小学生が奉納します。
馬に乗って颯爽と境内を駆け上がる流鏑馬は、
妻木町三地区からそれぞれ二名ずつ、祭元が選定した小学4〜6年生6名により行なわれます。
選ばれた6名の小学生達は、七月から三ヶ月の間練習を重ねます。
無論、馬に乗るのは初めての小学生を指導するのは流鏑馬行事保存会。
最初は、性格がおとなしく背の低い「木曽馬」で練習です。
まず輪を描くようにグルグルと回りながら馬に乗ることに慣れます。
馬に慣れてきたら、境内を駆け上る練習です。
片手であぶみを持ち、もう一方の手で鞭を持ち馬の尻を叩きます。
いくら走りの遅い木曽馬といえど、「ほほーい」「ほほーい」と雄たけびを上げながら境内を駆け上る事は
小学生には大変な事です。
雄たけびを上げないと、すかさず指導員からすかさず「声を上げろ」と厳しい声が
飛び交います。
時には馬から落馬する事も・・
落馬して落ち込む事も・・
しかし、一度馬に乗れば怖さも吹き飛び、心地よい風が頬を駆け抜けます。
小学生達は十月の流鏑馬神事を目指して、一人の脱落者も出さず、練習を重ねます。
※写真は練習に使う木曽馬
妻木町八幡神社の流鏑馬神事は14:30から行なわれます。
14:00からは獅子舞、みこしが奉納され、流鏑馬神事が始まる頃には境内は多くの観客で埋めつくされます。
「ほほーい」「ほほーい」と雄たけびを上げながら、観衆の前を馬が駆け抜けます。
練習どうり、片手で手綱をさばき、もう一方の手に持った鞭で馬の尻を叩きます。
凛々しく観客の前を走り去る姿に、思わず拍手が沸き起こります。
練習では脚の遅い木曽馬でしたが、本番では乗馬クラブ所有のサラブレットです。走り抜ける馬の速さは50キロほど。
あまりの速さに怖くは無いのかと心配してしまいます。
しかし、6名の小学生達はおくびれる事も無く大役を果たしました。
流鏑馬神事は陣笠・羽織姿で三回、古式衣装で三回行なわれます。
それぞれの格好で、6名の小学生達は順番に6回境内を駆け上がります。
流鏑馬神事は合計36回行なわれます。
どの馬も速いのですが、中にはマイペースの馬も・・
鞭で馬の尻を叩こうが、ノンビリと境内を駆け上がります。
36回の流鏑馬神事で落馬は一回だけありました。幸いにして怪我も無く
、落馬した小学生は雄たけびを上げながら自力で境内を駆け上がります。
そして境内からは割れんばかりの拍手で鳴り響き小学生を称えます。
境内の坂道を駆け上がった馬と乗り手は、再びスタート地点でもある鳥居まで下ります。
下る途中で、乗り手の手から扇子や鞭などが観衆に向かって放り投げられます。
これを手にしたものは縁起のいいことがあるとされ、我先にと一斉に手を差し出します。
縁起に恵まれるため、運良く手にしたものは、家の神棚に飾るそうです。
数に限りがあるため大半の観衆は手にする事が
出来ないのですが、扇子や鞭などを三本も手にした運の良いお姉さんもおみえになりました。
この観衆に向かって放り投げられる扇子や鞭は、乗り手の親が用意するそうです。
乗り手になるのにも大勢の中から選ばれる事から、一生の思い出になるようにと扇子などには乗り手の名前が書かれています。
土岐市妻木町八幡神社の流鏑馬神事は、流鏑馬行事保存会の努力に負うところが大きいです。
伝統民俗文化の伝承は、この地区に限らずどの地域でも大きな問題を抱えています。
その原因として大きく上げられるのが、少子化、地域住民の流出による継承者不足、中心メンバーの不在などです。
これに最近は、他地域からの流入が進み地域文化事業への不参加、不干渉なども目立ちます。
妻木町の流鏑馬神事は、流鏑馬神事の実行委員や流鏑馬の乗り手、お神楽の奉納者の選出などを氏子である妻木町6地区に任せています。
このため現状では、参加希望が多く、流鏑馬やお神楽は抽選になる場合も多いようです。特に6名の女子によるお神楽は、
女の子が生まれたと同時に参加希望を提出するほどの人気ぶりです。
これは、思春期前に貴重な出来事を体験した親たちの原体験の賜物では無いかと思います。
小学生が馬に乗り練習を重ね大勢の観衆の前で拍手喝采を浴びる、また伝統的な衣装をまといお神楽を奉納する。
こうした非日常的な体験が、年を重ねるに従い伝統行事を守り次の世代へ伝承するという大きな礎になるのではないでしょうか。
そういう私も、隣の市(瑞浪市)に住みながら、この流鏑馬神事を知ったのはほんの4年前でした。
現在は参加希望が多く地域によっては抽選になる事も。
隣接する町へ参加を依頼した時代もあったそうです。
13:30分より妻木小学校校庭で火縄銃(尾張田付流の古式砲術演武)の実演があります。
14:00分 境内を練り歩き奉納されます。
14:30分 流鏑馬神事の前に行なわれる乗り手の披露です。乗り手はご覧のように あどけなさが残る少年達(小学4〜6年生)です。
14:30分〜 陣笠・陣羽織姿での流鏑馬神事
古式衣装での流鏑馬神事
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