トコトコぼんちゃんに初めて出会ったのは、今から4年前。東濃牧場への林道での事でした。
何の前触れも無く、突然に遭遇したボンネットバスに、タイムスリップでもしたのかと、
思わず顔をつねってみました。
思いっきりつねった顔はとても痛く、現実の出来事であると理解ができました。
家に帰り、一体今日の出来事は何であったろうと、インターネットで「恵那 ボンネットバス」で検索してみると、
それが恵那市観光協会が観光ツアー用のバスとして利用しているトコトコぼんちゃんであると事が
分かりました。
いつか、乗ってみようと思っていたところ、今年(2008年)になってテレビニュースで、トコトコぼんちゃんが引退すると
の報道がありました。「エッ、引退するの」。
ニュースの報道から1週間後、トコトコぼんちゃんに乗ろうと恵那市観光協会へ電話したところ、四月上旬に1名分だけ空きがあるとの
事でした、すぐさま予約をし、念願のトコトコぼんちゃんと恵那市の花巡りをしました。
恵那駅を概ね9時半頃出発し、最初に訪れたのが、私のホームページでも案内している、三郷町の茅葺き屋根の家でした。
ここには、「ハナノキ」が咲いていました。ハナノキは初めて見ましたが、葉っぱのような小さな花で、ガイドから「これがハナノキです」と紹介されない限り
一生出会う事の無い小さな花です。
樹齢は分からないそうですが、茅葺き屋根と同じ高さでした。茶色の花がビッシリと咲いていて、花が散ったヤマザクラのようです。
茅葺き屋根の家は、昨年に近くで茅を刈り、屋根を新しく葺いたそうですが、どれほどの茅が必要なのか分から無かったため、南側半分だけ葺き替えたそうです。
この、茅葺き屋根の家は三郷町の自治体で管理をしていて、観光客のために開放しています。
時々、近隣の人々がバーベキューで利用もしているそうです。
次に向かったのが、亀ガ沢のシデコブシの群生地です。
亀ガ沢へ向かうトコトコぼんちゃんの走る姿をスクリーンセーバーにしてみました。
それぞれの写真をクリックして下さい。
■ぼんちゃんは、前輪と後輪のホイールベースが短く、
真っ直ぐ走るのがチョット苦手です。
■ぼんちゃんは坂道が得意です。
粘りのあるディーゼルエンジンでグイグイ登っていきます。
■遠い昔に田舎道を走るボンネットバスの、
こんな光景を目にしたことがあると思います。
シデコブシは、沼地や湿地に生育するモクレン科の植物で、白や淡紅色の花が咲きます。花の期間は、桜が咲いて散るまでの、一週間前から一週間後まで。桜より早く、そして長く咲きます。
花弁は10枚〜30枚と、咲く場所によって異なります。これは、それぞれの場所で独自に進化したためです。
ちなみに、亀ガ沢のシデコブシの花弁は12枚前後でした。
シデコブシは愛知・岐阜・三重だけで見ることが出来る、この地域特有の植物で、約500万年前頃から環境の変化に耐えて生き残った日本の固有種です。
シデコブシの咲いている沼地や湿地帯は、造成場所に適しているため、近年には開発のため埋め立てられて、年々
生息場所も限られてきており、環境省「レッドデーターブック・絶滅危惧U種」にもリストアップされている貴重な植物です。
トコトコぼんちゃんは、三郷町から武並町へ入り、木曽川近くまでやってきました。
栃久保の九十九折の坂道に大塚宅があり、その裏庭にカタクリの花が群生していました。ここでは大塚さんの孫が春休みを利用して、我々を案内してくれました。
カタクリは山野に群生する多年草で、高さ15cm程の茎の先に、4〜5cmほどの紅紫色花を咲かせます。
花は下向きに咲き、気温が上昇すると開花しますが、地表の温度が13度を超えないと花を閉じてしまいます。
6月頃には地上部分は姿を消し、冬眠生活に入ります。早春の木々がまだ芽吹かない頃に、太陽の光を充分に浴びて、
木々の芽が伸びて、光が地表に届かない頃になると冬眠をする。他の植物と、光を奪い合う無用な争いをあえてしない、
なかなかの知恵物です。
地中にある茎には、早春の光によって光合成されたデンプンが蓄えられており、昔はこのカタクリから片栗粉を取りました。
カタクリの種子は、蟻が好むエライオソームという物質が着いており、蟻によって運んでもらい生息域を拡大していきます。
恵那市露木宅のシデコブシです。
露木宅への到着は、予定では11:35分頃でしたが、40分ほど遅れてしまいました。トコトコぼんちゃんは、予定より多少遅れても一向に気にしません。ツアー客が
充分に花を堪能するまで待っていてくれるのです。
露木宅へ到着するまで、3箇所の花巡りをしましたが、途中の田んぼの畦道でツクシを取ったりして道草をしましたので、遅れてしまいました。
予定は予定として、どこかで花が咲いたという情報が入ると、予定を変更してその花を見に行ったりもします。このため、多少の遅れは気にしない事にしているそうです。
露木宅の裏山は清水が流れており、20年程前から下草を刈って裏山の整備をているそうです。シデコブシの他に、カタクリやワサビが咲いています。また6月頃には、ササユリも咲くそうです。
植物の種は、土の中で数十年ほど生きたまま、じっと芽を出すチャンスを待っているそうで、下草を刈った事により日が差すようになり、
チャンスを待っていた、カタクリやササユリの種が芽を出したそうです。
シデコブシにも良く日が当たるようになり、木の勢いも回復してきたそうです。
こちらは、中津川市千旦林のカタクリ群生地です。
場所は、説明が出来ません。トコトコぼんちゃんが脇道を走ったためサッパリ分かりません。多分郵便局の北あたり、名前が分かりませんが障害者施設の横です。
谷間の傾斜地、およそ50坪ほどの場所にビッシリとカタクリの花が咲いていました。
トコトコぼんちゃんの花巡りツアーは、ご紹介した花の他に、中津川市岩屋堂のシデコブシ、予定には無かった恵那市土々ヶ根の枝垂れ桜などを見てきました。
また、恵那峡では遊覧船に乗り、とても楽しい一日を過ごすことが出来ました。
トコトコぼんちゃんの観光ツアーは、今年で終了しますが、トコトコぼんちゃんから小型のバスにバトンタッチをして、「恵那路めぐり」として6月下旬まで
引き続き開催していくそうです。
興味のある方は恵那市観光協会 電話(0573)25-4058へどうぞ。
恵那市観光協会ホームページ
←コチラ